SNSを活用した採用活動が広がるなか、企業の魅力や職場の雰囲気を発信し、求職者との接点を増やす企業が増えています。本記事では、SNS採用の成功事例をSNS媒体ごとに紹介します。あわせて、成果につなげるための運用ポイントやSNS採用代行の活用方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
Instagramを活用したSNS採用の成功事例
Instagramは、写真や動画を中心に情報を発信できるため、企業の雰囲気や社員の働く姿など、求人情報だけでは伝えにくい魅力を届けやすいSNSです。とくに若年層へのアプローチに活用されており、採用アカウントを通じて企業理解を深めてもらう施策として注目されています。ここでは、Instagramを採用活動に活用している企業の事例を紹介します。
ONE
株式会社ONE(オーエヌイー)は、求人広告代理店として新卒・中途採用を目的としたInstagramアカウントを運用しています。社員インタビューや会社説明会の告知など、採用に直結する情報だけでなく、オフィス周辺のグルメ紹介やオフィスファッションなど、社員や職場の日常が伝わるカジュアルなコンテンツも発信しています。
こうした投稿によって、求職者が企業を身近に感じられるよう工夫している点が特徴です。実際にInstagram経由での採用にもつながっており、自社の採用活動に活用しています。
また、株式会社ONEでは企業向けにInstagramの採用運用支援サービスも提供しており、戦略設計から運用、改善まで一貫したサポートを行っています。
サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントは、インターネット広告事業などを展開する企業で、新卒採用向けのInstagramアカウントを運用しています。企業や仕事内容への理解を深めてもらうコンテンツだけでなく、就職活動や他社の選考にも役立つ情報を発信している点が特徴です。
さらに、イベント開催時にはアカウントのフォローや投稿へのアクションを応募条件として設定するなど、Instagram上で求職者との接点を増やす工夫も取り入れています。
ハッシュタグも活用し、求職者が必要な情報を見つけやすいように投稿を整理しています。
X(旧Twitter)を活用したSNS採用の成功事例
Xは、若年層の利用率が高く、情報をリアルタイムで発信できる点が特徴のSNSです。リポストなどによってフォロワー以外のユーザーにも情報を届けやすく、採用情報の拡散にも活用できます。近年では、企業の公式アカウントだけでなく、採用担当者や社員が個人アカウントを運用するケースも増えています。
社員の日常や仕事への思いなどを発信することで、求人サイトだけでは伝わりにくい企業の雰囲気や魅力を求職者に届けやすいです。ここでは、Xを採用活動に活用している企業の事例を紹介します。
テレビ東京
株式会社テレビ東京は、新卒採用を目的としたXアカウントを運用しています。アナウンス職や事務職などのスタッフ募集情報に加え、インターンシップに関する情報も発信しており、就職活動を行う学生にとって役立つ情報を提供しているのが特徴です。とくにインターンシップ関連の投稿では、新入社員によるエントリーシート作成のアドバイスなども紹介されており、採用情報だけでなく社員の人柄や企業の雰囲気を知るきっかけにもなっています。
また、投稿にはコミカルな表現や目を引く画像なども取り入れられており、堅くなりがちな採用情報を親しみやすく伝えている点も特徴です。こうした工夫によって、学生が継続的にアカウントをチェックしたくなるような情報発信につなげています。
Nabtesco
ナブテスコ株式会社は、機械メーカーとして新卒採用にXを活用しています。採用情報だけを発信するのではなく、展示会に参加した際の様子や育児休業に関する取り組み、環境活動など、企業のさまざまな側面を紹介しています。そのため、求人サイトの限られた情報だけでは分かりにくい、会社の事業内容や社風、取り組みなどを知ることが可能です。
また「ナブテスコモンスターズ」と呼ばれるキャラクターやイラストを活用した投稿、仕事や日常に関する「あるある」ネタなども発信しており、就職活動中のユーザーだけでなく、幅広い層が楽しめるアカウントづくりを行っています。
採用情報を一方的に届けるのではなく、親しみやすいコンテンツを通じて企業への興味を持ってもらう点が参考になる事例です。
Facebookを活用したSNS採用の成功事例
Facebookは実名での登録が基本となっており、企業の公式アカウントや採用アカウントを通じて、信頼性のある情報を発信しやすいSNSです。Xなどと比べて長文の投稿にも向いているため、企業の事業内容や社風、採用情報などを詳しく伝えられます。
また、写真や動画、イベント情報などを組み合わせることで、求職者が企業への理解を深めるきっかけをつくれます。
従業員による投稿のシェアを活用すれば、社員の知人などにも情報を届けられ、リファラル採用につなげることも可能です。
伊藤忠商事
伊藤忠商事は、食料品や金属製品など幅広い分野を扱う総合商社で、Facebookを通じて企業活動や採用に関する情報を発信しています。写真や動画を活用した投稿も多く、文章だけでは伝わりにくい仕事内容や社内の様子を視覚的に紹介しています。とくに、従業員が実際に働いている姿を撮影した仕事紹介動画などは、求職者が入社後の働き方や職場の雰囲気をイメージするうえで参考にしやすいです。企業の最新情報と採用情報を組み合わせて発信することで、企業への理解を深めてもらえる点が特徴です。
ソフトバンクグループ
ソフトバンクグループでは、企業情報を発信するアカウントとは別に、新卒採用向けの情報発信にもFacebookを活用しています。社員へのインタビュー記事や動画を掲載することで、仕事内容だけでなく、実際に働く社員の考え方や社内の雰囲気を伝えています。
また、企業ロゴの由来や社会貢献活動など、会社そのものへの理解を深められるコンテンツも発信しているのが特徴です。
さらに、従業員が利用できる社内制度を紹介することで、入社後の働き方を具体的にイメージしやすくしています。
採用情報だけに限定せず、企業の文化や制度まで幅広く伝えることで、求職者の興味や理解を高めています。
YouTubeを活用したSNS採用の成功事例
YouTubeは、動画を通じて企業の魅力や仕事内容を詳しく伝えられるSNSです。文章や写真だけでは分かりにくい職場の雰囲気、社員の人柄、企業文化などを映像で紹介できるため、採用活動との相性がよい媒体といえます。また、採用情報だけでなく、自社製品やサービス、社会貢献活動なども発信できるため、企業の認知度向上やブランディングにも活用できます。一度制作した動画を会社説明や採用広報などで繰り返し利用できる点もメリットです。
三朋企業
空調設備業やダクト工事、電気工事などを手がける三朋企業は、会社案内動画をYouTubeで公開し、採用活動につなげた事例です。2020年度版の会社案内動画では、映画の予告編を思わせる壮大な演出を取り入れ、企業の魅力を印象的に表現しています。
この動画は大きな反響を集め、21万回以上再生され、企業の知名度向上にもつながりました。さらに、採用サイトの閲覧数が5倍になるなど、YouTubeでの情報発信が採用活動に具体的な成果をもたらしています。
続いて公開された本編動画では、ストーリー性を持たせることで、視聴者が楽しみながら企業への興味を深められる内容になっています。
DMMグループ
DMMグループは、採用広報専用のYouTubeチャンネルを立ち上げ、幅広い事業や職種について情報発信しています。会社説明動画では、多様な分野で展開している事業内容を分かりやすく紹介しており、求職者が企業全体を理解しやすい構成になっています。
また、デザイナーやエンジニア、Webサイト運営など、職種ごとに先輩社員へのインタビュー動画を公開している点も特徴です。
実際に働く社員の姿や仕事のやりがいを映像で伝えることで、会社説明会だけでは分かりにくい社風や職場環境を具体的にイメージできます。
さらに、業務内容だけでなく社員の1日のスケジュールも紹介しており、入社後の働き方を想像しやすい採用コンテンツとなっています。
TikTokを活用したSNS採用の成功事例
TikTokは、短い動画を中心に情報を発信できるSNSで、隙間時間などに気軽に視聴できる点が特徴です。とくに10~20代を中心とした若年層の利用が多く、ダンスやユーモアのある動画など、エンターテインメント性の高いコンテンツが人気を集めています。
企業の詳しい事業内容や求人情報を直接伝えるというよりも、まず企業名や会社の存在を知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけとして活用する企業も多くあります。
採用ページへの導線を設ければ、動画をきっかけに採用情報へ誘導することも可能です。
大京警備保障
警備会社である大京警備保障株式会社は、TikTokで社員同士の仲の良さや社内の親しみやすい雰囲気が伝わるショート動画を継続的に投稿しています。警備会社という業種から想像される業務紹介とは異なり、ダンスやイラストなど、仕事とは直接関係しないユニークな内容を発信している点が特徴です。
動画そのものの面白さによってユーザーの興味を引き、フォロワーの増加にもつなげています。
また、プロフィールには採用ページへのリンクを設置しており、動画を見て企業に興味を持ったユーザーが、そのまま採用情報を確認できる導線を構築しています。
エンターテインメント性の高い動画と採用への導線を組み合わせた事例です。
三陽工業
製造業を営む三陽工業株式会社は「やったことがないことをやってみよう」を合言葉に、複数のTikTokアカウントを運営しています。そのなかの一つである「おじさんTikTok」では、役員や72歳の従業員などが出演するユーモラスな動画を投稿しています。
仕事に関する情報だけでなく、社員のちょっとした言い間違いや何気ない日常の様子を発信することで、企業の堅いイメージを和らげ、社内の雰囲気や社員の人柄を伝えているのです。
とくに、実際に働く人が登場するコンテンツは、求職者が職場環境を身近に感じるきっかけになります。TikTokならではの親しみやすい動画を通じて企業への興味を引き出している点が参考になる事例です。
LINEを活用したSNS採用の成功事例
LINEは、幅広い年代が日常的に利用しているコミュニケーションツールで、採用活動にも活用されています。友だち追加したユーザーに対して、チャットや画像、動画などを使って情報を届けられるほか、ステップ配信によって段階的に情報を提供できる点も特徴です。
また、リッチメニューを設定すれば、仕事内容や採用情報、面談予約など、企業が届けたい情報への導線をトーク画面に常時表示できます。
求職者との距離が近く、情報提供から応募・面談までスムーズにつなげられる点がLINEを採用に活用するメリットです。
ニトリ
家具やインテリア用品の企画・販売を行うニトリは、新卒採用向けのLINE公式アカウントを運営しています。トーク画面の下部に設置されたボタンから、仕事内容や働き方について知るためのコンテンツへアクセスできるほか、採用サイトにもスムーズに移動可能です。
就活生はLINEに友だち追加するだけで、就職活動に必要な情報をまとめて確認できるため、情報収集の負担を抑えられます。
また、InstagramやX、YouTubeなど、ほかのSNSへの導線も用意しており、複数の媒体を組み合わせて求職者との接点を増やしている点も特徴です。
キーワードマーケティング
キーワードマーケティングはWeb広告代理店で、中途採用向けのLINE公式アカウントを運営しています。採用情報だけでなく、入社後にも役立つ広告運用のノウハウなどを発信し、求職者にとって有益な情報を提供しています。
とくに特徴的なのが、友だち追加後にトーク画面のリッチメニューから「カジュアル面談」を予約できる仕組みです。
書類審査を挟まず、採用担当者と30〜45分程度の面談を設定することで、求職者が気軽に企業と接点を持てるよう工夫されています。
LINEの手軽なコミュニケーションを活かして面談への心理的なハードルを下げ、企業と求職者のマッチングを進めやすくしている事例です。
SNS採用を成功させるためのポイント
SNS採用は、企業の認知度向上や求職者との接点づくりに役立つ採用手法です。一方で、ただアカウントを開設して投稿するだけでは、期待した成果につながらない可能性があります。採用ターゲットに合ったSNSを選び、目的に応じたコンテンツを企画し、継続的に情報を発信することが重要です。
とくにSNS運用に必要な企画・撮影・投稿・分析などを社内だけで継続するのは負担になりやすいため、SNS採用代行を活用するのも有効な方法です。
ここでは、SNS採用を成功させるために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
ターゲットを明確にしてペルソナを作成する
SNS採用では、まず「どのような人材を採用したいのか」を明確にし、具体的なペルソナを設定することが重要です。SNSによって利用者の年齢層や好まれるコンテンツが異なるため、採用ターゲットに適した媒体を選ぶ必要があります。
たとえば、若年層の採用を重視する場合はTikTok、写真やデザインなど視覚的な情報を重視する場合はInstagramなど、目的に応じて使い分けることが考えられます。
SNS採用代行を利用すれば、ターゲットの設定や媒体選定、投稿企画などを専門的な知見をもとに進められるため、自社だけで試行錯誤する負担を軽減可能です。
情報発信の目的に合わせたコンテンツを企画する
SNS採用では「何のために情報を発信するのか」という目的を明確にすることも欠かせません。企業の認知度を高めたいのか、企業ブランディングを行いたいのか、応募者との接点を増やしたいのか、内定辞退を防ぎたいのかによって、適したコンテンツは変わります。
目的が曖昧なまま投稿を続けると、採用ターゲットに響かない情報ばかりになってしまう可能性があります。
そのため、自社の採用課題を整理したうえで、課題解決につながる企画を考えることが重要です。
SNS採用代行なら、採用戦略に合わせたコンテンツ企画から制作、運用までまとめて依頼できるサービスもあり、社内の担当者だけでは難しい継続的な運用をサポートしてもらえます。
継続的に発信する
SNS採用で成果を出すには、継続的な情報発信が必要です。SNSには企業や個人による大量の投稿が存在するため、更新頻度が低いアカウントはユーザーの目に触れる機会が減ってしまいます。しかし、社内で通常業務と並行して企画や撮影、編集、投稿、効果分析まで行うのは大きな負担になりがちです。
そこで活用したいのがSNS採用代行です。専門会社に運用を任せることで、投稿スケジュールの管理やコンテンツ制作、数値分析、改善施策まで継続して取り組みやすくなります。
SNS採用を一時的な施策で終わらせず、中長期的な採用活動として成果につなげたい企業は、SNS採用代行の利用を検討するとよいでしょう。